週刊フライデー2005年7月29日号  
負けるな、風太クン!  レッサ-パンダの「片思い⇒失恋」を実況中継
  撮影 イッセイ ハットリ

夏がやってきた。夏といえば燃えるよ
うな恋― ……ということで、ここにも
恋する男が一人、というか一匹。
ご存知、干葉市動物公園の直立レッサ
ーパンダの風太クン(オス・2歳)だ。
今年5月、ニ本足で立つ姿が新聞に掲
載されると、たちまち人気沸騰。女のコ
や子どもたちの黄色い声援を独り占めし
た彼。現在でも週末になれば、柵の前に
集まった200人ほどの客から、アッツ〜イ
視線を浴びているのだ。写真集の『すた
んだっぷ風太くん1』(富士見書房)も刊
行され、売れ行きは好調だという。
しかし、当の風太クンは、大好きな女
のコの気を引くことに一生懸命で、白分
の人気ぷりなどどこ吹く風。4力月前に
同動物園にやってきたレッサーパンダの
チィチィ(メス・2歳〕がそのお相手だ。
彼の恋路をちょっと覗いてみよう。
彼女とエサ場で好物の笹をモグモグ。
結構いい雰囲気だ。しかし、食べ終わっ
たところで毛づくろいでも、と傍に寄っ
ていっても、チィチィは仰向けになって
ゴロゴロするばかり。鼻先でちょっかい
を出すと、「なによ」とばかりにその場を
立ち去ってしまう。コーフンを抑えきれ
ず彼女の元へ全力疾走すると、鋭いツメ
で逆襲され、あえなく玉砕。しょげた風
太クンの背中が切ない……。2匹は一応
"婚約者"とされているのだが、どうやら
風太クンの片思い。ベッドも別々で、ま
だまだオトコの思いをとげるには遠い道
のりのようである。
ちなみに、レッサーパンダは、ワシン
トン条約で定められた絶滅危倶種。同じ
血種だけが生き残らないように、オスと
メスの組み合わせに細心の注意を払わな
ければならないそうだ。そのため、風太
クンは静岡県の日本平動物園から、チィ
チィは長野県の茶臼山動物園から繁殖の
ためにやって来た"肝いり"のベストカッ
プルのはずなのに……。
「現段階では、やはり風太のほうが積極
的ですね。でも、少しずつ2匹の距離は
縮まってきているんですよ。私たちとし
ては、冬くらいに交尾をして、春先から
夏にかけて子どもが生まれるのを期待し
ていますが、チィチィより風太が子ども
っぽいようで……」(飼育係)
まだ年若い風太クン。初めての恋で、
どう彼女に接していいのか分からないの
か、と思いきや、意外な事実が。
実は、彼には、チィチィの前にも"婚
約者"がいた。'04年の4月にカップリン
グされたハナ(メス・推定18歳)である。
が、高齢のため繁殖には至らず、さらに
残念なことに、今月4日に老衰で死んで
しまった。風太クンとはちょっと年の差
が大きすぎたようだ。
ハナが死んで、同動物園のレッサーパ
ンダは風太クンとチィチィの2匹っきり
になってしまった。今度は同い年だし、
オンナは押しに弱い(はず)。一度や二度
や三度の失恋にめげず、はやく2世と一
緒に立ち姿を披露してね!